この気比神社がある一帯の森を「気比の森」と言い、古くから神聖な森として、ほとんど人為的な手が加えられず保護されてきました。
神の領域と言う事から詳しい調査も行われていないため、未だに解っていない事も沢山あります。
標高60メートル、海岸からわずか800メートル程の距離ながら、森の中には約450種の植物が育成し、カシワ・ケヤキ・タブノキ・イタヤカエデなどが、自然環境の条件に従ってそれぞれの純林を形成しています。特に池の北側には標高800メートルの高山でないと育たないとされるブナの木が、過去の寒い時代に生育したまま残っています。森の南側には暖地性のタブノキ・ヤブツバキが生育しています。
現在でも、奇跡的に自然原生林がそのままに残っており、東北地方 日本海沿岸の原植生を知ることができる唯一の場所とされ、国指定天然記念物にも指定されています。ブナの木はほぼ全山に分布し、特に池の周辺には模式的に約200本、ケヤキは約180本が残っています。所々に、スギ・サクラ・モミ・アスナロが植林されていますが、その他は全て原生林です。
・気比神社のクロマツ(市指定天然記念物)
・気比神社のサカキ(市指定天然記念物)
・気比神社のシラカシ(市指定天然記念物)
● 昭和50年に山形県自然環境保全地域に指定。
● 昭和52年に国指定天然記念物。